以前のブログで北教組の違法な活動に関して述べたところ、学校現場からコメントが寄せられました。早速、道教委に回答を求め、その内容を紹介させていただきましたが、先頃その回答に関するご意見をいただきましたので、それに対する私の考えを述べさせていただきます。

<文中、カッコ内の太字、私の意見です。>

(ハナ氏より)

道教委の回答を確認させていただきました。
3点ありましたが、どれもこれまでの説明の域を出るものではありませんでした。
道教委から「超過勤務縮減に向けた実効ある回答」を期待をしていたわけではありませんでしたので、現状、道教委が言えるのはこの程度なのだろうなと改めて納得しました。

勤務日における1日の平均労働時間が、「校長が約10時間」「教頭が約12時間」「教諭が約10時間から11時間」となっていることや、休憩時間についても十分に取られていないということについては、確かにそのような実態はあると思います。
ですが、校長・教頭はこんな時間かもしれませんが、教諭の場合は、これに持ち帰り業務が入ることが多いと思うので、もう2~3時間増えるのではないでしょうか?
少なくとも、私の周りには、そんな方ばかりです。
小さな子どもさんを抱えている方は、毎日、大変な中で勤務を続けています。

道教委は「その対策に努めているところ」としていますのが、かけ声のみの「定時退勤日」「業務の効率化」では、全く”焼け石に水”です。
道教委からの調査や保護者との対応、学習指導要領が変わることでの現場の準備等で、業務は増える一方です。
現場感覚からすれば、超勤縮減のために「道教委は何もしていない」としか感じられませんよ。
管理職は「今日は定時退勤日ですから、早く帰りましょう」と、声かけくらいはしていますが、職員室内に響くキーボードを叩く音や保護者との電話でのやりとり、打ち合わせ会議等の中で、その声は虚しく聞こえます。

そんな中、道教委は自民党の追及をきっかけとして、教職員組合への服務規律等調査を強行しました。
藤沢道議も、何度も道教委に足を運び、また道議会でも北教組を調べ上げるように要求していたようですね。

藤沢道議は、以前、私が書いたコメントに対して、「なぜ道教委の調査に協力しないのか?違法な組合活動の実態が明らかになったにもかかわらず、それの反省どころか、論点をすり替えての反論でした」と言われました。
私が書いたことが、藤沢道議の求めていた内容と違ったのでしょうが、「論点をすり替えての反論」と藤沢道議から言われたことに、少なからずショックを受けました。
別の記事で藤沢道議は、道議会議員を「有権者の代弁者ならびにリーダー」と表現されていましたが、全く矛盾しているコメントではなかったかと思います。

<労働環境の問題と違法な組合活動とは別の問題です。私の考えで有権者のひとりであるハナさんの疑問に対して道教委の見解を質しました。そして、私が来期も議員でいられるのなら(望んでいないでしょうか?)、私の考えるスタンスで対応します。ここでは、違法な組合活動に関しての議論をするつもりです。>

道教委の調査に関しては、調査そのものが違法なので、協力しないということです。

組合活動の中で「違法な活動」があるのならば、それは是正されなければなりませんし、道教委が「違法な活動」を事実として、客観的裏付け(証拠)をつかんでいるのであれば、それ相応の対応をすればよいと思っています。ですが道教委は、その客観的裏付け(証拠)を持っていなかったのではないですか?

だから、組合活動の内部にまで踏み込んで調査し、証拠をつかもうとしたのでしょう。
この道教委の行いが「不当労働行為」にあたると言っているのです。

<調査は違法ではありませんし、文部科学省からも指示がありました。その関連で会計監査も入るくらいです。調査にあたっては不当労働行為にならないよう校長に聞き方、調査方法を徹底しているはずです。また、この問題は延出小学校の一件が事の発端です。ファックスの発信記録から勤務時間中の組合活動が明らかになったことから、この調査が始まりました。裏付けは(証拠)は存在しています>

日本は法治国家です。

いろんな法があります。
とても役に立っている法もあれば、いわゆる「ザル法」もあります。
それは、議員さん達が一番よく知っていますよね?
ですから、もし法律違反をしている組合活動があるのであれば、そこのところはダメですよね。

「悪法も法なり」で、一応、尊重されなければなりません。
日本は法治国家なんですから…。
ですが、悪法や体系が不十分な法は改正されなければなりません。

<悪法かどうか、それは国民が判断するのではなく、立法府である国会(法律)が決める事です。また、法律に不備があるのか間違っているのかを判断するのは司法の役目です。>

藤沢道議は「(教職員は)政治的な活動や選挙活動は完全に禁止であることを肝に銘じるべきです。公務員だということをしっかりと認識してほしいものです。」との見解を述べられました。
確かに教職員は公務員ですから、「公務員」と「教職員」の二つの立場で政治的な活動が制限されています。
ですが、一市民・国民としての政治的活動までは制限されていないはずです。
これも、藤沢道議は「完全に禁止」と言われますか?

<禁止です。法律でそのように定められているのです。教育公務員特例法。それを承知で公務員になったのではないのですか。同じ公務員でも自衛隊員をたくさん知っていますが、全く政治的な活動はしていません。それほど厳格に公務員としての立場が守られています。自衛隊員が教員と同じように組合活動を盛んに行っていたら・・・さらに悪法だとして違法にも政治的活動を行っていたら・・・国民の支持は到底得られないでしょう。(注:自衛隊員は特別職国家公務員)「武力装置」だ危ない!!とここぞとばかりに世間から非難を浴びることでしょう。法律では地方の教育公務員も国家公務員と同列に扱われています。

教職員ですから、その立場を利用しての政治的活動はしてはいけないことは明らかなことです。

でも、政党・候補を支持したりすることは、国民としての権利です。
また、労働組合が自らの活動目標遂行のために「特定の政党」を支持することを組織決定して運動することは正当な権利であることは、最高裁判決でも明らかになっていると聞きました。

<勿論、思想や心情は自由ですが、「政治的な活動」という行動に起こすことが問題なのです。私は組合活動を否定はしません。組合という組織で勤務時間外に活動を行うことは、法律の範囲内だと思います。しかし、それが街に出て政治的な活動をしたり、知り合いの人に政治的な話をしたり、選挙の為に支持者カードを集めたり・・・これは明らかに政治的中立の立場をとるべき教員がする行動ではないはずです。>

しかし、こうした教職員の政治的活動が制限されているのは、先進国でもアメリカや日本くらいだそうです。
ILO・ユネスコの「教員の地位に関する勧告」でも、「教員は市民が一般に享受する一切の市民的権利を行使する自由をもち、かつ公職につく権利をもたなければならない」となっています。
公務員の「政治活動の自由」は、高級官僚や軍隊など一部の例外はあったとしても、全面的に適用されるべきだという考えは世界の常識だと思います。
ですから、この教職員に対する政治的制限は「悪法」だと思います。
ですから、日本が早期にILO・ユネスコの「教員の地位に関する勧告」を実行に移していくことが必要だと感じています。

この世界の流れについて、藤沢道議はどうとらえているのでしょうか?
是非、ご意見をお聞かせ下さい。

<ILO・ユネスコが全て常識だとは思っていません。国連の「子供の権利条約」など日本人の感覚にはなじまないものも多く存在する現実があります。それは安保理の決定をみれば明らかだと思います。ご意見にあるように、なぜ軍隊は例外なのでしょうか?教員であっても個人の立場が優先されるべきなら、軍隊は例外だと言う事自体、整合性がとれないと思いませんか?>

ここまで長々と書いてきましたが、このような内容でしたら、私は藤沢道議に「すり替え」と言われなかったでしょうか?

<(>_<)・・・労働環境の問題は別に議論が必要ですが、決められた法律を守るかどうかは別問題です。>

私は、藤沢道議と敵対勢力にある北教組を執拗に批判し攻撃している藤沢道議の姿勢には、正直、全く反感しかありません。

<残念ですが、北教組の違法な活動に関して、私の姿勢を変える気はありません。>


私が説明した学校現場の実態は、私の学校だけの話ではなく、全道どこの学校に行っても同じような実態にあると思いますよ。
それを、「ご意見をお寄せ下さい」的な姿勢では、認識不足ととらえられても仕方が無いのではないでしょうか?
現場では明らかに違法な「超過勤務実態」「休憩時間の勤務実態」があるわけで、それは組合が自ら労働条件の改善として主張すればとの姿勢でいいのですか?
組合活動の中に「違法な活動」があるとして追及したのと同じように、道教委が放置している「違法な勤務実態」も追及して欲しいと言っているのです。
論点のすり替えでも何でもないでしょう。

<残念ですが、すり替えです。百歩譲って道教委が違法だとしても、それが違法である政治的活動を認めることには到底ならないからです。繰り返しますが、私が来期も議員でいられるのなら(望んでいないでしょうか?)、教職員の労働環境改善に関して私の考えるスタンスで対応します。>

ただ藤沢道議の主張の中には、共感できるものもあります。
議員報酬や海外調査などについてです。
それについては、また機会を改めてということで…。