エゾシカ対策で調査中、セーム皮の加工事情も見聞させていただいた。道内で鞣しができないこと、取引価格が非常に安い一方で、製品は他の皮革に比べて数段高価であるることが、障害となり有効活用できないでいます。吸水性抜群で、柔らかい肌さわりは他の皮革や人工皮革・布にはとうてい及びません。
その製品に中に一枚のメッセージが同封されていました。タイトルは
「動物愛護と子育て」内容を抜粋すると
『動物が人間の手によって殺される所を見た事がありますか・・? 汚いのも、残酷なものは見せないことが子供にとってよい教育なのでしょうか?欧米ではクリスマスに七面鳥の首を刎ねるところを子供たちに見せ、羽のとりかたなどを教えるところがある。そして、人間のために犠牲となった命への感謝の気持ちを忘れないよう教える。また、キツネの毛皮を剥がす動画を配信し”残酷だ、動物愛護観として非道だ”と非難するが、現場では子供たちがその皮を売ったお金でノートやおいしい物を買ってもらえると喜んでいる。しかし、その映像は映さない。これが正しい情報発信なのだろうか・・・
エゾシカは生態系のバランスを崩し農林業被害やクルマとの事故など大きな問題となっている。これまで毎年7万頭ほどを駆除しているがそれでも未だに増加傾向にある。そしてその多くは肉も皮も利用されず捨てられている。このことこそが動物愛護観に背くことだと考えエゾシカセームの開発を研究してきた。』(一部加筆修正)
いただいた命を大切にする・・・なるほどと思いました。先日のNHKスペシャル「クジラと生きる」での太地町の漁師の皆さんとシーシェパートの闘いを思い出しました。漁師は伝統的な手法でクジラを捕りそのほとんどを有効活用しています。この地域には長年続く当たり前の姿。それを、外国人が自分たちの価値観や文化の基準で”動物虐待”だと叫び、漁師の生活の糧を奪おうとしている。横暴で横柄な言動には動物愛護ではなく人種差別だとさえ思われました。また、福島第1原発から20km圏内で避難できなかった牛などの家畜たち・・・簡単に結論など出せない問題です。