福島第一原発事故により南相馬市から避難している9頭の馬主が、26日日高町の疎開先牧場を訪れ、愛馬との久々の再会を果たしました。
福島県南相馬市は千年を越える歴史のある相馬野馬追いが行われることから多くの馬が飼育されている地域ですが、福島第一原発から半径20km圏内を含む避難及び緊急時避難区域に指定されていています。
日高町は南相馬市と馬の繋がりで交流があり、被災地域で馬の管理に手がまわらないとの話を聞きつけ、被災馬の受け入れを申し入れていました。その後引退馬協会と連携をとり、全国、世界の馬ファン・競馬関係者の協力もあり支援体制が整い、ようやく今月9日には第一陣として9頭が日高町の牧場に到着しました。
この日牧場で放牧されている愛馬を見た馬主のひとりは「元気に草を食む様子を見て安心した」と語り、日高町や関係者に心から感謝をしていました。
私の生産馬が偶然その中に含まれていたことから、一行が牧場に訪れてくれ、未だに終息しない福島県の原発被害の様子や今後の復興、町づくりなどの展望を聞くことができました。前向きな気持ちや落ち着いた状態となるには、まだまだ永い道のりが必要なのかもしれません。除洗や瓦れき処理、そして仕事づくりなど、国をあげた対策が急務だと感じます。
疎開第二陣は今月末に予定されており、順次50頭を越える被災馬が持ち込まれる予定です。
北海道議会議員 藤沢澄雄