自民党は4月27日、サンフランシスコ講和条約発効から60年を迎える28日に合わせ、新しい憲法改正草案を決定しました。天皇陛下を「国家元首」と位置づけ、自衛隊を「国防軍」としています。さらに国旗国歌の尊厳義務を明記したほか、有事の際の首相の権限を強化する緊急事態条項を創設しています。
さて、尖閣諸島の東京都による買い上げが話題となっていますが、基本的には個人所有であろうが国有であろうが、国土の一部には変わりなく、島であればその沿岸12海里は我が国の領海であり、国防の領域となるのです。万が一外国人がその土地を所有したとしても原則的には国防の妨げにはならないこととなります。勿論そのような状況は心穏やかではないし、テロや治安等の心配も排除できなません。しかし、そうだからといって日本領土内に散らばる島を、全て国のものにすることは現実的ではありません。そこで、今回自民党が草案としてまとめた、新しい憲法に盛り込まれた緊急事態条項が効果を発揮することになるのです。武力攻撃や大規模災害などの緊急時には、緊急事態を宣言し法律と同等の政令を発することで対処するものです。
新しい憲法素案に関して、私は個人的に政教分離は堅持しつつも、宗教心の涵養などを盛り込み、不自然な宗教排除を考え直すべきだと思っています。