北海道新聞の「月曜討論」の記事。大阪市職員への入れ墨調査と福岡市の禁酒令に関して、賛否両論を紹介していた。本論とはずれるが、両者は「公務員たたき」の現状を、不況下にあって安定した給料と能率の悪い仕事ぶりに対する世論の不満。さらに「ねたみを利用するポピュリズム」だとも述べている。そして「橋下市長はその空気を感じ取って(行動)」と述べているが、自治体首長の役割と立ち位置に関してを考えると。橋下市長の改革は結構だが、市職員をやり玉に挙げて人気を得るのが目的ではなく、自治体経営者として、職員にやる気を出させる一方で、住民の職員に対する不満も首長が受けるのが役割だということを忘れてほしくない。
それにしても、大の大人に禁酒令とは、いかにも幼稚な対応だ。事の重大さをアピールするには効果があったのかもしれないが、本来は自己の判断と間違いを犯したときの責任をしっかりとる社会であるべき。こんな発想が生まれること自体「成熟した大人の社会」とはいえない。