先頃行われた山口県知事選挙で当選した山本氏よりも、6万7千票の差をつけられ次点となった脱原発派の飯田氏の”善戦”が話題となっている。新聞各紙は「既成政党に危機感」、そして「第三極に期待」という評価がされている。さらに報道番組でのコメントは「普通の人が政治に参加した結果だ」とまで言っていた。首相官邸を取り巻く「原発再稼働反対集会」の盛り上がりもあって、そのようなとらえ方をするのかもしれないが、見方を変えれば、この選挙結果は飯田氏=「脱原発」は否定されたことにもなるのではないだろうか。
また、「普通の人・・」のコメントは、明らかに偏見に満ちたものだと思う。過去の選挙には、普通の人は参加していないとでも言いたいのだろうか。これまで政治に無関心だった無党派層の一部が「脱原発」のワンイシューで行動を起こしたことも事実かもしれないが、それでも投票率は45.32%であり、報道が作る脱原発一色のイメージとはほど遠いような気がする。