1年半が経過しても、いまだに北海道では震災がれきの受け入れが実施されていない。マスコミが取り上げなくなったことからも、議会での議論もほとんどなくなっている。被災地は「忘れられる」ことが、もっとも困ることといわれる。
8月に入って、可燃物や木くずが現地で処理できることが分かり、代わって漁具・漁網が受け入れの対象となった。全道には200以上の埋め立て施設があるものの、現在検討しているのはわずか1自治体のみ。それも一定のサイズに破砕しなければ受け入れられないとのことだが、岩手県では破砕も難しいとのこと。結局現段階では極めて受け入れが難しい模様で、知事の表明とは大きな開きが見られる。
道は積極的に成果をだす姿勢は見られず、あくまでも自治体の意思に任せていたが、漁具・漁網へと対象物が変更になり、受け入れ条件も変わるのだから、仕切り直しで一から全道自治体に情報提供と意思確認を行うことを提案、確約させた。
しかし、その見通しは決して明るくはない。今後も道の「本気度」を見極めていく。
藤沢すみお