石原都知事が突然に辞任を発表し、維新との連携やみんなの党を含めた大連合による第3極の話題が大きくなってきた。石原氏及び他の勢力とも「中央集権=官僚支配の打破」を訴えるが、具体的な形は明らかではなく、分かりやすい「勧善懲悪」の構図を仕立て上げているだけではないのかと思える。そして、それ以外は自民党と大きく変わらない保守が基本理念だ。そう考えると、政界再編か?といわれる動きは、55年体制時に自民党内で起きていた派閥勢力争いと同様に、理念の違いの無い多数派による覇権争いといえるのではないだろうか。
自民党総裁選では長老の影響力が批判されたが、かつて自分の思い通りにならずに自民党を飛び出した80歳の長老である石原氏との違いはどこにあるのだろう。私には石原氏のほうがよっぽど古い自民党議員らしい雰囲気を備えている。こうなると世論の支持は、保守思想は変わらず、単に好き嫌いの問題かもしれない。