櫻井よしこ氏は産經新聞で「日本を取り巻く安全保障上の危機や不条理な歴史の批判に対応できない、今こそ改憲して国柄を理解し自ら国と国民を守ることに目覚めた国家を」と主張している。このことは全くもって同感だが、同時に与党内にも異論のある96条の改正案を支持しているが、私はこの主張は理解できない。
中国の脅威を引き合いに出すのならば、真っ向勝負で「9条をこう変えるべきだ」と言うべきであり、改正要件とは別に論じるべきだと私は考える。世論調査では6割りの国民が改憲を支持しているが、即ち自民党案を支持しているというわけではなく、個別の改正内容によって意見は大きく異なると思われる。しかし見方を変えると、改正項目や内容如何では国会の2/3要件は決して難しいものではないと私は考えている。
国民生活や国益に直接関係のない96条のどこが改憲の最優先事項だというのだろう。