与党内でも意見集約が難しいTPP参加ですが、戸別所得補償制度導入
による農業の大転換が実験的に始まり、国の食料に関する国民的合意
がなされていないこの時期に、突如APECに間に合わせるための強引
なやりかたには納得がいきません。

さらに心配されるのは、農業団体などの反発で今回はTPPの参加を見
合わせたとしても、これまで慎重だったはずのEPA、FTAならまだ許
せるだろうとの妥協的な着地を見ることです。豪州とのEPA交渉にお
いて関税撤廃から除外する重要品目を列挙したとしても、日本農業は
大打撃を受けるだろうとの予測がされているのです。

今こそ、広く国民を巻き込んで「食料」について議論を深める必要が
あると考えます。