自衛隊情報保全隊が保守系議員や自衛隊OBの監視をしていた問題に続いて、防衛省所管の団体が主催した交勧会で、自民党総裁に遅れて参加するよう「防衛省の意向だとして」要請していたことが明かになった。当日谷垣総裁が出席した時は、すでに民主党議員の挨拶と紹介が済んだ後だったという。これは明かに民主党政権の意向が働いたもので、まったく姑息でけちな行為だ。
自民党は自衛隊行事での民間人の政権批判を封じる事務次官通達の撤回を求めているが、菅政権はそれを拒否し続けている。民主党政権による恣意的な権力行使は民主主義を根底から揺るがすものではないだろうか。
弱いものほど権力を握るとそれを過信しバランス感覚を失うもの。私には強権的な独裁色さえ感じる。
民主党は政権交代後、地方自治体や団体からの陳情を党支部で一元的に受け付け、党本部へと上げるシステムを構築し権力の一元化をはかり、さらに野党議員の役割を排除しようとしている。
真の民主主義とは、異なる意見を封じ込めるのではなく、少数意見も大切にして“熟議”の末に結論を導くものではないだろうか。
一昨年の政権交代は、国民が民主党に権力の独占を求めた訳ではないはずだ。
北海道議会議員 藤沢澄雄